箱庭生活

自分の半径3メートル以内のできごと

北海道をおさらいしたい。当たり前を覚えておきたい。

最近、北海道のこと全然知らないなーと思うことが多い。

沖縄に住んでいて北海道出身というと、初対面の人でもかなりの確率で質問攻めにしてくる。北海道は夏でも雪が降ってるのかとか、沖縄の冬なんて半袖で楽勝だろうとか、こっちではヤギ食べるけどあっちではヒツジ食べるんだろ?うまいのか?とか、なんでわざわざこんな遠いところまで来たんだ、とか。

挙げるとキリがない。それくらい、北海道と沖縄という場所は、話題に事欠かない。

私が沖縄で5年の時を過ごして北海道に対して思うことは、とにかく食べ物がくそ美味いということ。米も野菜もイモも魚も、とにかくなんでも美味い。そのへんに売ってるものが全部うまい。スーパーで安売りしているおつとめ品でさえも美味い。ついでにいうと、水道水が美味い。沖縄の水道水は、とてもじゃないが飲む気になれない。

あとは、北海道ってとにかく広い。頭ではわかっているけど、沖縄に来てその広さの意味がわかった。私の地元にはすっごく大きな公園が二つほどあるのだけど、沖縄県一大きいと思われる公園「県総合運動公園」の広さを余裕で超えている。そんな規模の公園が、北海道にはきっと数えきれないほどある。私は札幌出身で、じいちゃんばあちゃんの家が函館にあるのだけど、そこまで行くのに沖縄一周は余裕でできる。そう考えると、ほっかいどーでっかいどーと思わず叫びたくなる気持ちもわかる。

あとは、冬は氷点下の世界が当たり前、ということにガクブルする。沖縄にいると、氷点下はもはや人の住む環境ではないとすら思えてくる。こっちは10℃をきると極寒だ。だけど北海道では、マイナス何十度という中を普通に生活しているわけだ。北海道で20年間を過ごしていたはずなのに、氷点下の中を当たり前に生活している北海道の人って、いったい何者なんだ?!とか思ってしまう。5年もいると心も少しずつうちなんちゅと化してくるようだ。

北海道の広さもあって、私はなかなか沖縄の人が北海道に持っている疑問にこたえきることができない。知床はどんなとこなんだ?とか、網走刑務所はなんで有名になったんだ?とか、道東なんて今まで2,3回しか言ったことないのにしらねえよ!っていうのが正直なところ。今植物園で働いていることもあり、北海道の植物について聞かれることもある。でもやっぱりそんなのわからない。だって、北海道で北海道の植物に疑問を持ったことなんてないもん。北大のポプラ並木はきれいだよなーとか、ケンとメリーの木は昔CMに使われたとかで有名だよなーとか、そんなもんだ。そもそもケンとメリーの木って品種はなんだ?知らない。あれポプラ?なに?今北海道はどれくらいの気温なの?って聞かれても、10月はどのくらいの寒さでどんな服装だったかなんて明確に思い出せない。早いときは雪降ってたっけ?

私は20年間、当たり前をただ当たり前として無意識に生活してきた。だから、そんな当たり前をあえて勉強しようとか、覚えておこうとか、はたまた誰かに伝えようとか、そんなこと考えたこともなかった。でも、沖縄にくると、そういうことが求められる。別に全部に応える必要なんて全然ないし、わからないことはわからないでもいいんだけど。

それでも、私、北海道出身だし。北海道のこと好きだし。答えられないってなんか悔しいし。もし私がここで答えて、おすすめポイントとかも話せて、その人がもっと北海道に興味持って、実際に北海道に行ってくれて、北海道を気に入ってくれたら。それってやっぱりうれしいから。

そういうことに気付けたってだけで、沖縄に住んだ甲斐がある。今では沖縄も大好きだ。だから、今度は沖縄での当たり前、沖縄での新しい発見は、ちゃんと覚えていこうと思って生活している。そろそろヤギの肉も食べなければ……(怖いけど)地元に帰った時に、北海道の人に沖縄のことなんでも答えてあげたい。

そういうわけで、長期的に北海道に帰りたいなーなんて最近は思っている。北海道がどんな場所だったか、今一度復習しに行きたいのだ。自分のルーツを探る旅でもある。そういう仕事があればいいけど。北海道おさらいしてレポートしただけでお金がもらえるなんて都合のいい話はないので、明日も私は沖縄のとある観光施設で仕事する。